わが国は、急速な人口減少社会を迎えており、今後数十年のうちに相当数の自治体が消滅するとさえ言われています。こうした中、わが国は空前のインバウンド観光ブームを迎えており、各自治体の地方創生に向けた総合戦略においても、「インバウンドによる観光振興」を掲げるケースが見受けられます。

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しかし、将来に不安を抱えている自治体は、世界遺産や有名な観光資源を持っていないことも多く、東京などの都市型観光地や、京都などの海外でも有名な観光地と同じ取り組みを行っても、人口急減社会の処方箋としては、十分な効果が期待できない可能性があります。

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ただ、有名な観光資源が揃っていないからこそ、観光客向けに“加工”された場所やモノが少なく、豊かな自然や歴史、文化や伝統が根付いており、とりたてて有名ではないものの、異文化の方をひきつける魅力にあふれた地域は少なくありません。

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このような“その地域ならではの魅力”を活かしたインバウンド振興に取り組むことで、大量の団体客が立ち寄るほどではないけれども、海外からの観光客が少しずつ増えていき、地域に活気がもたらされ、地元事業者の売上が拡大し、ひいては雇用の創出につながっていく…
そうした、個人の外国人観光客（FIT)を対象とした観光地の魅力創造に取り組む方々を全力を挙げて応援したいと考えています。